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ナースの逃げ道学校では教わらない、現場の逃げ道。
看護師のためのパルスオキシメータ(SpO2)の正しい見方をイメージした、夜の病棟ナースステーションの静物イメージ

看護師のためのパルスオキシメータ(SpO2)の正しい見方|測り方・誤差の原因・90%の意味をやさしく解説

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「SpO2、なんだか低いけど本当に悪いの?」——新人のころ、値の意味や測り方に自信が持てず、迷った経験はありませんか。パルスオキシメータは手軽に測れる一方、体動や指の冷え、マニキュアなどで簡単に値がぶれます。しかも、貧血や一酸化炭素中毒では“正常でも安心できない”落とし穴も。この記事では、SpO2の正しい測り方、値がぶれる原因、90%という数字の意味、そして酸素の入れすぎで起きるCO2ナルコーシスの注意点まで、日本呼吸器学会の冊子をもとにやさしく整理します。


指にはさむだけで測れるパルスオキシメータ。バイタル測定でいちばん手軽な項目に見えて、じつは「この値、本当に信じていいの?」と迷う場面が多い測定でもあります。「SpO2が低く出たけど、患者さんはケロッとしている」「さっきと数字が違う」——新人のころ、そんなモヤモヤを抱えた人は多いはずです。

パルスオキシメータは、手軽なぶん、条件しだいで簡単に値がぶれます。そして、値が正常でも安心できない落とし穴もあります。ここを知らないまま数字だけを追うと、危険を見逃したり、逆に不要にあわてたりしてしまいます。この記事では、日本呼吸器学会の冊子をもとに、SpO2の正しい測り方・値がぶれる原因・「90%」の意味・酸素の入れすぎの注意点を、新人さんにもわかるように整理します。急変の早期発見にも直結する話なので、最後の注意点まで読んでください。

SpO2は手軽に測れるぶん、条件しだいで簡単にぶれる。“正しく測る”が第一歩
SpO2は手軽に測れるぶん、条件しだいで簡単にぶれる。“正しく測る”が第一歩

そもそもSpO2って、何を測っているの?

まず、数字の意味から。SpO2は「酸素飽和度」と呼ばれますが、正確には血液の中の“酸素の量”そのものではありません

ポイントは、SpO2が測っているのは**「ヘモグロビンのうち、酸素とくっついている割合」**だということ。だから、あとで出てくるように「割合は正常でも、酸素の“量”は足りない」というケースが起こりえます。まずは「SpO2=酸素がくっついたヘモグロビンの割合(%)」と押さえておきましょう。

正しく測るコツ——「装着してすぐの値」を読まない

SpO2でいちばん大事なのは、じつは**「正しく測れているか」**の確認です。測り方を間違えると、簡単に低い値が出てしまいます。

とくに新人さんがやりがちなのが、プローブを着けてすぐの数字を読んでしまうこと。パルスオキシメータは一定時間の平均値を表示するため、装着直後は値が安定していません。

「低い値が出た」ときは、あわてて報告する前に、まず正しく測れているかをチェックする。指を温める、マニキュアを避ける、安静にして測り直す——それだけで値が変わることは珍しくありません。

「90%」がひとつの境目——でも入れすぎもダメ

では、値をどう解釈するか。健康な人の標準値は96〜99%ですが、**臨床でよく目安にされるのが「90%」**です。

一方で、意外に見落とされがちなのが「酸素は入れれば入れるほど良い、わけではない」ということ。これはとくに**慢性の肺の病気(COPDなど)**の患者さんで重要です。

「90%以上を保つ」と「入れすぎない」。この両方を、医師の指示の範囲で意識するのがポイントです。

「値が正常でも安心できない」落とし穴

SpO2の数字がきれいでも、それだけで「酸素は十分」と言い切れない場面があります。ここは新人さんが特に誤解しやすいところです。

だからこそ、SpO2の数字だけで大丈夫・危険を判断しないこと。患者さんの顔色・呼吸の様子・訴え・ほかのバイタルとあわせて、総合的に見る姿勢が欠かせません。

SpO2は「ほかの観察」とセットで見る

SpO2は単独で見ない。呼吸数・顔色・患者さんの訴えとセットで判断する
SpO2は単独で見ない。呼吸数・顔色・患者さんの訴えとセットで判断する

意識レベルと同じで、SpO2も**単独の数字より「ほかの情報との組み合わせ」と「変化」**が大切です。

「SpO2が普段より下がっている」「呼吸が速くて苦しそう」——そう感じたら、自己判断で様子を見ず、医師への報告(ISBARC)などの手順に沿って、数字と一緒に「見た目・呼吸・意識」も添えてすみやかに報告しましょう。

まとめ

  • SpO2=動脈のヘモグロビンのうち、酸素と結合している割合(%)。標準値は96〜99%
  • 正しく測るのが第一歩。体動・指の冷え・マニキュア・強い光でぶれる。装着直後でなく、脈拍が安定する20〜30秒後に、脈波を確認して読む
  • 酸素吸入時は90%以上が目安。90%未満は呼吸不全。ただし入れすぎは肺機能が低下した人でCO2ナルコーシスを招くことも
  • 貧血・CO中毒・喫煙直後は、SpO2が正常でもあてにならない。息苦しさとSpO2の低下は別物
  • SpO2は単独で見ず、呼吸数・顔色・意識・ふだんの値とセットで。変化をとらえて手順どおりに報告

パルスオキシメータは、正しく使えば急変の早期発見にとても役立つ道具です。「数字を読む」だけでなく「正しく測る・ほかとあわせて考える」を習慣にすれば、報告にも自信が持てるようになります。急変の予兆を知りたいなら呼吸数でわかる急変の予兆、報告のしかたは医師への報告(ISBARC)、意識の評価はJCS・GCSの見方もあわせてどうぞ。

#SpO2#パルスオキシメータ#バイタルサイン#呼吸#急変対応

出典・参考

※ 数値・医療的記述は上記の一次情報・公開資料に基づいて作成しています(公開時点)。

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紫と青緑のやわらかな光に包まれた夜の病室の一角。淡い木のベッドサイドテーブルに、小さな銀色のペンライト、きれいに巻いた聴診器、青緑のしおりを挟んだ紺色の閉じたノート、文字盤に数字のない無地の丸い掛け時計、湯気の立つ白いマグカップ、素焼き鉢の小さな多肉植物が並び、奥にぼやけた静かな病室が見える
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