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ナースコールも処置も記録も一度に来て頭が真っ白——多重課題は新人なら誰もが通る道です。全部を一人で完璧にやろうとせず、優先順位を“命に関わる順”で考え、早めに応援を呼ぶというプロの行動を、タスク可視化のコツとあわせてやさしく解説します。
ナースコールが鳴って、点滴の交換時間が来て、ドクターから指示が飛んで、記録もたまっている——気づけば頭が真っ白。「私、何から手をつければいいの…」と立ち尽くしてしまった経験、ありませんか。
多重課題でパンクしそうになるのは、あなたの能力が低いからではありません。複数のことが同時に押し寄せる状況は、経験を積んだ先輩でも大変なものです。新人なら誰もが通る道です。この記事では、頭が真っ白になったときに頼れる「優先順位の考え方」と、一人で抱えないためのコツを紹介します。
「全部を一人で完璧に」は、そもそも無理
まず力を抜いてほしいのが、全部を自分一人で、しかも完璧にこなそうとしないということです。タスクが3つ4つと重なる場面で、すべてを同時に、ミスなく終わらせられる人はいません。
新人さんほど「できない自分はダメだ」と感じてしまいますが、現場は本来チームで回すものです。一人で背負い込んで全部が中途半端になるより、優先順位をつけて、人を頼って、確実に大事なことから片づけるほうが、ずっとプロの動き方です。
優先順位は「命に関わる順」で考える
たくさんのタスクを前にしたとき、判断の軸はシンプルです。命に関わる順に対応する。これが基本です。
迷ったら、まずABC(気道・呼吸・循環)を思い出してください。呼吸が苦しそう、意識がおかしい、急に様子が変わった——こうした急変のサインがあるものは、最優先です。記録や定時の処置は、少し待ってもらえることが多いものです。
「呼吸数」は急変の早いサインとして見落とされやすい指標です。何を最優先で見るべきか迷ったら、急変の前ぶれと呼吸数の見方もあわせて読んでみてください。判断に少しでも自信が持てると、優先順位もつけやすくなります。
「応援を呼ぶ」のは弱さではなく、プロの行動
新人さんが一番ためらうのが、「人に助けを求めること」かもしれません。「こんなことで呼んでいいのかな」「迷惑じゃないかな」——その気持ち、とてもよく分かります。
でも、早めに応援を呼ぶことこそ、プロの行動です。手が足りない、判断に迷う、急変かもしれない——そんなときに一人で抱え込んで対応が遅れるほうが、患者さんにとってずっと危険です。「すみません、手が回らないので手伝ってください」と言える人は、決して仕事ができない人ではありません。
タスクを「見える化」して頭の負担を減らす
頭の中だけで複数のタスクを管理しようとすると、それだけで脳がいっぱいになります。そこで役立つのが、タスクの可視化です。
- メモやワークシートに「やること」を書き出す
- 終わったら線で消す(達成感も得られます)
- 時間が決まっているもの(投薬時刻など)は目立つ印をつける
書き出すだけで「何を忘れているか」の不安が減り、頭に空きスペースができます。空いた分を、目の前の患者さんの観察や判断に使えるようになります。完璧なメモでなくて構いません。自分が見て分かればOKです。
慣れてくると、「この時間帯はコールが集中する」「この処置は時間がかかる」といった流れの予測もできるようになります。先を読めるようになると、タスクが重なる前に手を打てて、パンクしにくくなります。これは知識というより経験で身につくものなので、最初からできなくて当然です。一つずつ場数を踏んでいけば大丈夫です。
それでも毎日が苦しいなら、働き方を見直すのも一つ
工夫をしても、人手が足りなさすぎて常に多重課題に追われる、定時で終わらず心も体もすり減っていく——そんな状態が続くなら、それはあなたの能力ではなく、職場の業務量や体制の問題かもしれません。
「もっと頑張れば回せるはず」と自分を追い込みすぎないでください。残業の常態化や慢性的な人手不足は、個人の努力では埋めきれないこともあります。働き方そのものがしんどいと感じるなら、夜勤や残業の負担を見直す視点も持ってみてください。夜勤の負担と手当について整理した夜勤明けがつらい…夜勤は割に合う?も、あわせて読んでみてください。
まとめ
- 多重課題でパンクするのは新人なら当たり前、一人で完璧を目指さない
- 優先順位は命に関わる順(まずABC・急変のサイン)で考える
- 早めに応援を呼ぶのは弱さではなく、プロの行動
- タスクを見える化すると頭の負担が減り、判断に集中できる
最初は誰でもパニックになります。回数を重ねるうちに、少しずつ落ち着いて動けるようになるので大丈夫です。初めての夜勤で不安なときは初めての夜勤を乗り切るコツも、あわせて読んでみてください。
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