
手指衛生は感染対策の基本。でも「いつ洗うか」「アルコールと流水、どっちを使うか」は意外とあいまいになりがちです。WHOが推奨する“5つのタイミング”と、擦式アルコール消毒と液体石けん+流水の使い分けを、厚生労働省・WHOの資料をもとにやさしく整理しました。手袋の前後や1ケア1手洗いなど、見落としやすいポイントも。
「手洗いは基本」——そう分かっていても、忙しい勤務のなかで、いつ・何で手指衛生をするかが、なんとなく自己流になっていませんか。アルコールをシュッとするだけで済ませたり、逆に毎回流水で洗って荒れてしまったり。
手指衛生は、感染対策のなかでもっとも効果が高く、もっとも基本の一手です。だからこそ、「5つのタイミング」と「アルコールと流水の使い分け」を、いちど言葉で整理しておくと、迷いがなくなります。この記事では、WHOが推奨する手指衛生の5つのタイミングと、擦式アルコール消毒・液体石けん+流水の使い分けを、厚生労働省とWHOの資料をもとにやさしくまとめます。日々のケアの“土台”を、もう一度そろえていきましょう。
なぜ「手」なのか——接触感染の主な入り口
病原体が人から人へ伝わるとき、**もっとも多い経路のひとつが「手」**です。汚れた手で目・鼻・口・傷口・医療器材に触れることで、感染は広がっていきます。
WHOの「手指衛生の5つのタイミング」
「どんなときに手指衛生をするか」を、WHO(世界保健機関)は5つのタイミングとして整理しています。厚生労働省の資料でも、この5つが紹介されています。
ポイントは、「患者さんの前後」だけでなく「患者さんの“周囲の物”に触れたあと」も含まれること。ベッド柵やオーバーテーブル、点滴スタンドに触れただけでも、次の行動の前に手指衛生を——という考え方です。
アルコールと流水、どっちをいつ使う?
手指衛生には2つの方法があります。使い分けの原則は、厚生労働省の資料にはっきり書かれています。
つまり、基本はアルコール、汚れが見えるときは流水+石けんが原則です。アルコールは短時間ででき、手荒れも比較的少ないため、日常のこまめな手指衛生に向いています。
見落としやすいポイント
「やっているつもり」でも、部位や場面で抜けが出やすいのが手指衛生です。だからこそ、タイミングと使い分けを“言葉”で持っておくことが、確実さにつながります。
基本を丁寧に。それがいちばんの感染対策
最後に、大切なことを。手指衛生は地味で、つい省略したくなる場面もあります。でも、あなたのその一手が、患者さんと、自分自身と、次の勤務の同僚を守っています。 完璧を目指して気負う必要はありません。「触れる前後」と「汚れたら流水」——まずはこの軸を、体に入れておきましょう。
まとめ
- 手指衛生は、感染対策でもっとも効果が高く基本の一手(接触感染の主な入り口は「手」)
- WHOの5つのタイミング=①患者に触れる前 ②清潔・無菌操作の前 ③体液曝露の可能性のあと ④患者に触れた後 ⑤患者周囲の物品に触れた後
- 基本はアルコール(擦式)、目に見える汚れがあるときは液体石けんと流水
- ノロウイルス等はアルコールが効きにくい→汚染時は流水+石けんで洗い流す
- 手袋の前後・爪・洗い残し部位など、抜けやすいポイントを意識する
血液・体液の曝露そのものへの対応は針刺し・切創してしまったら、ヒヤリの記録はインシデントレポートの書き方もあわせてどうぞ。
出典・参考
- 厚生労働省 介護現場における感染対策の手引き(第3版)※手指衛生の5つのタイミング・擦式消毒と流水手洗いの使い分け
- WHO 手指衛生の5つのタイミング(My 5 Moments for Hand Hygiene 日本語版)
※ 数値・医療的記述は上記の一次情報・公開資料に基づいて作成しています(公開時点)。
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