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採血が苦手な新人さんへ。成功のカギは、目で見える血管より「触れて弾力のある血管」を選ぶこと。駆血帯の締めすぎNG、温めて怒張させる、失敗時の声かけまで、現場で役立つコツを先輩目線で解説します。手技は所属施設の手順を最優先に。
採血が苦手で、患者さんの前で手が震える——新人さんなら誰もが通る道です。結論から言うと、採血で大事なのは「見える血管」を狙うことではなく、「触れて弾力のある血管」を選ぶことです。
血管選びの考え方が変わると、成功率はぐっと上がります。この記事では、血管の見つけ方から駆血帯の使い方、失敗してしまったときの声かけまで、現場で役立つコツを先輩目線でまとめました。
“見える血管”より“触れる血管”を選ぶ
新人さんはつい、皮膚の上から青く透けて「見える血管」を狙いがちです。でも、見えるからといって刺しやすいとは限りません。細かったり、浅すぎてすぐ逃げたりすることもあります。
ベテランが大切にしているのは、指の腹で触れて「弾力(弾むような手応え)」を感じる血管です。
- 見える血管:浅い・細い・逃げやすいことがある
- 触れる血管:太さや深さ、まっすぐ走っているかを指先で確認できる
指で軽く押してみて、プニッと弾力があり、押すと少し戻ってくる感触があれば、しっかりした静脈である可能性が高いです。逆に、押すとコリコリ硬くて拍動を感じる場合は動脈の可能性があるので避けます。
駆血帯は「締めすぎ・長時間」がNG
駆血帯はきつく締めれば血管が出やすいと思いがちですが、締めすぎや長時間の駆血は逆効果になることがあります。
- 締めすぎ:動脈まで圧迫してしまい、かえって静脈が張りにくくなる・患者さんが痛い
- 長時間:血液の性状(採血データ)に影響が出る可能性がある
一般的には、駆血の時間はできるだけ短くするのが望ましいとされています。血管を探すのに時間がかかりそうなときは、いったん駆血帯を緩めて、刺す直前に締め直すと、患者さんの負担も減らせます。締める強さや時間の基準は施設や検査項目によって異なるので、必ず所属施設の手順に従ってください。
温めて血管を怒張させる
血管が細くて出にくいときは、温めることで血管が広がり(怒張し)、見つけやすくなることがあります。
- 蒸しタオルやホットパックで前腕を温める
- 患者さんに手を握ったり開いたりしてもらう(グーパー運動)
- 腕を心臓より下げて、血液が溜まるのを待つ
冷えていると血管は収縮して出にくくなります。冬場や、緊張で末梢が冷えている患者さんでは、温めるだけで状況が変わることも珍しくありません。温める方法や時間も施設のルールがあれば、それに合わせましょう。
焦らないための準備と心構え
採血が安定しない原因の多くは、技術より「焦り」です。準備を整えておくと、気持ちに余裕が生まれます。
- 物品は刺す前にすべて手の届く範囲に並べておく
- 患者確認(氏名・生年月日など)を確実に行う
- 血管を選んでから消毒し、消毒が乾くのを待つ
- 「ここだ」と決めた血管にだけ集中する
何より、患者さんの取り違えや検体の取り違えは、採血の失敗以上に重大です。1本刺すことに気を取られて確認を飛ばさないよう、本人確認は毎回ていねいに行いましょう。
失敗したときの声かけ
どれだけ準備しても、うまくいかない日はあります。大事なのは、失敗そのものよりそのあとの対応です。
- まず謝る:「申し訳ありません、もう一度確認させてください」
- 抱え込まない:2回ほど試して難しければ、無理せず先輩や同僚に交代を頼む
- 患者さんを責めない:「血管が細いですね」と本人のせいにする言い方は避ける
新人のうちは「自分で何とかしなきゃ」と頑張りすぎてしまいますが、何度も刺すより、潔く交代を頼むほうが患者さんのためです。交代を頼むのは恥ずかしいことではなく、患者さんを守るプロの判断です。何回まで試してよいか、交代のルールも施設によって決まっていることがあるので確認しておきましょう。
まとめ
- 狙うのは「見える血管」より、触れて弾力のある血管
- 駆血帯は締めすぎ・長時間を避ける。探すときはいったん緩める
- 出にくいときは温める・グーパー・腕を下げる。強く叩かない
- 焦らないために物品準備と本人確認を確実に
- 失敗したら素直に謝り、無理せず交代を頼む
採血は回数を重ねれば必ず上達します。手技の細かいルールは所属施設の手順を最優先に、本人確認や検体の取り違え防止もあわせて意識してください。確認の習慣という意味では経管栄養の位置確認も通じるものがありますし、初めての夜勤で一人採血が不安なときは初めての夜勤を乗り切るコツも読んでみてくださいね。
出典・参考
※ 数値・医療的記述は上記の一次情報・公開資料に基づいて作成しています(公開時点)。
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